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日本マスタートラスト信託銀行と日本カストディ銀行

日本カストディ銀行

主要株主 三井住友トラスト・ホールディングス株式会社 33.3%
株式会社みずほフィナンシャルグループ 27.0%
株式会社りそな銀行 16.7%
第一生命保険株式会社 8.0%
朝日生命保険相互会社 5.0%
明治安田生命保険相互会社 4.5%
株式会社かんぽ生命保険 3.5%
富国生命保険相互会社 2.0%
(2020年7月27日現在)

 

ル・コルビュジエとニュータウンと孤独

ポワシーでサヴォア邸を見てモダンだなと思ったんだけど、
自分の故郷並木を思い出して懐かしくも感じた。
自分が3年生までいた並木第二小学校を建築したのは進来廉というル・コルビュジエに学んだ日本人最後の弟子らしい。
並木のマスターアーキテクトをしたであろう槇文彦
師匠が丹下健三でその師匠が前川國男コルビュジエの弟子だった。
自分が育って来たなかで、間違いなくル・コルビュジエの影響を受けている。
 
コンクリート主体で、ミニマルでモダンなんだけど、どことなく物悲しい。冷たい。
孤独を感じる。
個人化の時代。
ニュータウンの見た夢。
建築が社会に与える影響ってすごく大きい。
ル・コルビュジエは間違いなく一時代を築いたが、
自分はもっと温かい、個人ではなく共同体の相互扶助の
新しい建築スタイルが必要な時代だと思った。

移民政策は新自由主義政策

フランス旅行に行って感じたのは移民政策はやっぱりやるべきではないということ。
移民政策は新自由主義政策。
資本家が安い労働力を調達する目的はもちろんだが、
それによって、既存の国内労働者の賃金に下方圧力をかけること、
さらには、移民と国民を対立させ、分断統治することまでが支配層にとって都合の良い3点セットになっている。
つまり本来は支配層に向かうべき不満が移民に向けられる。それを国民戦線など右派政党が吸収し、
資本家政党と連合して左派政党を排除してる。
 
たしかに文化の多様性はよいこと。子どもたちが肌の色関係なく仲良く遊んでいる姿は美しかった。
しかし、そもそもパリ市内に住める移民は特別に成功した人。
ほとんどの人は郊外に住んで生活は厳しい。
 
移民政策に賛成するリベラルはこの移民も旧住民も双方共倒れになる現状の解決策を示してから賛成するべき。
 

自分の中に内面化された非人称の視線を理解すること 洗脳を解くこと

浅田彰『構造と力』読書メモの抜粋。

・「脱コード化によって王の首が落ち、権力が顔を失って非人称化されるとき、そこに集中していた過剰な力は社会全域に拡散し、日常生活の隅々にまで浸透する権力へと転化する。この権力はすでに述べた通り個々の主体そのものに内面化される。」
・「言いかえれば、ひとつの『顔を欠く視線』があれば十分なのであって、囚人たちはやがてそれを内面化し、自分で自分を監視するようになるのである。『太陽(ルイ14世)をも鷲(ナポレオン)をも無用にする装置』。脱コード化段階の国家の核心。」
・「これらの装置をメタファーとして理解される近代国家の働きによって、エディプス化された主体、自分自身の債権者であり監視者である主体が絶えず再生産され、自らに負った負債を埋めるべく、自らに監視されながら、一定方向に自動運動を続けることになるのである。」

・ふたつの教室 教師が前に座ってる/教師が後ろに座ってる
・不在の視線は子どもたちのうちに内面化される
・第一の教室が前近代 第二の教室が近代

自分の中に内面化された非人称の視線。規範。道徳。
これについての解像度を上げていくこと。
自分で自分を監視する。自分で自分を責める。

・「ピュシスの代替物として構成される象徴秩序は、ある意味で当然の成行きとして、自らの恣意性・人為性を隠蔽すべく己が生成過程を消去し、万古不易の自然であるかのように装う。あの恐るべきカオスの記憶、「あらゆる共同体の企てに洪水を引き入れかねない大いなる生の宇宙の記憶」は、是が非でも抑圧されねばならない。かくして、部分にすぎない象徴秩序がその外部を隠蔽しつつ全体を僭称するに至るのである。これこそイデオロギーの原基形態ではなかったか?」

ガラパゴス化現象

ガラパゴス化現象って言うけど、
そもそも地球の文明自体が宇宙から見たら究極のガラパゴス化だからな。
田舎者が都会のお洒落さに怖気づく必要はない。都会だって所詮ガラパゴスなんだから。

お山の大将お山の中将。

国家によるプロパガンダについて

今年、エドワード・バーネイズ著、中田安彦訳『プロパガンダ[新版]』(成甲書房  2010年)を読んで面白かったのだが、米国広報委員会(Committee on Public Information CPI 通称:クリール委員会)について知れたことが良かった(割いてるページは少ないけど)。

・イギリスのウィルフレッド・トロッターという心理学者は、第一次世界大戦中に発表した『群衆の本能』(The Instinct of the herd)という本で、人間は批判的な理性ではなく無意識的で本能的な動機に従うと論じ、大衆を個人個人としてではなく一つの集団として扱い、管理する方法の有効性を主張した。いかにも大戦時らしい考えであり、この心理学は、大衆を戦争目的のもとに団結させるという狙いがあった。
・トロッターの研究は連合国の戦争遂行に大きな影響をあたえた。軍隊生活や戦時下の動員体制を維持するためには、個性を尊重するのではなく、大衆をひとまとめの集団として管理しなければならない、という思想がアメリカの支配層に広がっていった。こうした社会心理学の理論的裏付けを得た学者やジャーナリストたちが集まって1917年にウィルソン大統領の提案で結成されたのが、第一次世界大戦におけるアメリカの「宣伝マシーン」である「クリール委員会」という政府組織である。この委員会は正式名称を「米国広報委員会」(CPI)という。第一次世界大戦への国内の参戦世論の育成や戦意高揚の維持を目的に結成された。メンバーには、会長にジャーナリストのジョージ・クリール、ウォルター・リ ップマンといった人物が参加していた。本書の著者バーネイズも中核ではないが、CPIの海外報道部のラテン・アメリカ局の一員として参加している。

この委員会での手法が今に続く国家によるプロパガンダ手法の雛形になっている。
 
いま、福島第一原発の「処理水海洋放出」(都合のいいネーミングも手法の一つ)問題で、プロパガンダ(PR)活動が事故直後以来、最高潮に活発化している。本の中には「オピニオンリーダー」を使って、世論を誘導する方法や、外部の組織を使って情報の権威付けをする方法など、いままさに眼前に繰り広げられている手法がたくさん出てくるので非常に参考になった。